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空の検索で221件の結果が見つかりました。

  • 山里の訪問診療2019初夏②:

    (これに掲載する写真は、本人、御家族から許可を頂いています。) また一人、おばあちゃんがこの地区を出て行きます。 今日最後の訪問診療。 これまで11年訪問。 亡くなられたご主人からの訪問を加えると、14年間訪問診療を続けたことになります。 96歳独居。 介護施設には週2回通所。 炊事洗濯掃除はなんとか自分で熟す。 週末には、山越えをして長男氏が、 備蓄の食材を持ち、畑の手入れに来ていました。 が、その長男氏も75歳となり、膝を痛め運転が厳しくなり、加えて水害による道路事情も災い。。 水害から2年半。 親族が苦渋の決断をし、近々おばあちゃんは長男氏宅の近くの施設に入居する運びとなりました。 2年半、"私はここを離れません。 先生に看取って頂ければそれが一番の人生です" とずっと言って頂いていました。 しかし、実際には、自活するは困難を極め、 "子の想いを受け入れるのも親の役目" と最後には、きっぱりと思いを断ち切り100年繋ぎ住んだこの家屋の扉を閉じることにしました。 最後の訪問。 いくつかの専門治療は必要なままですが、ここに涙はなく、最後の最後までばあちゃんが育てた野菜を頂き、見えなくなるまで、手を振って頂きました。 人の命は一つ。 どう生きるか、 どう生きたいのか、 それを水先案内するのが私の仕事。 だんだん人口減少するこの事象の中、 私も、 どう生きるか、 どう生きたいのか、 改めて自問自答する帰り路です。 ばあちゃん、 戦後の日本の片隅で あなたは生き、苦しくも 笑顔を絶やさずに生き抜きました。 いつまでも、その強さ、寛容さ、そして笑顔を。 お元気で。る #山里の訪問診療

  • 山里の訪問診療2019早夏①:

    昔、外傷(切り傷などの軽傷)には、 どの家庭にも、マーキュロクロム液、所謂「赤チンキ」がありました。子供ながらに、怪我の第一選択は、これだ!と思ったものです。 が、副作用やなんやかんやで、すったもんだあり、現在は生産禁止になりました。 ところが! 今日、訪問したあるじいちゃん。 聞くところによると、 4日前、草むしり中に右腕を擦り剥いたとのこと。 で、テープを貼っている患部を見ると、何やら赤い液を塗った痕跡が、。。 "じいちゃん、何塗ったん?" "ん? 赤チン赤チン。 やっぱり赤チンは効くね〜先生!" "赤チン!!何年前のね! 古い薬は危ないよ!" "いやいや、 買ったのは、何カ月か前。 効いた効いた! ほ〜ら、もう治っとる。 やっぱりこれに限るバイ!" 。。。。 よく見ると、それは、赤チンではなく、これだった。 "病は気から"と言うが、、 これで治ったなら、 仕方ない。 因みに、本物の赤チンの写真も添付します。 #山里の訪問診療

  • 山里の訪問診療2019春②

    恒例の誕生日診療。 午前の外来あと、 一人訪問診療に出ています。 主に所謂「一人暮らし」の方宅へ。 安否確認の意味もあって。 例年、病気に罹患する方々が少ない季節ながらGWの訪問は、なぜか、皆さん喜んでくれます。 ユニバーサルスタジオの風景とは、全く異なりながら、同じ今の日本、 平和に感じます。 ただ、復興を早く早く。 #山里の訪問診療

  • 山里の訪問診療2019春①

    なんと今日は、 看護師さんが二人共、 急な親戚の御不幸で有休。 本当に 久しぶりに 一人外来。 一人訪問診療。 そう言えば、 3年前、水害があった頃、 私の診療所は、看護師1名だったな。。 一人外来、一人訪問診療は当たり前だったから、急患も焦らず騒がず熟せます。 午後、一人訪問診療、40km。 訪問先の患者さんは皆、 同じセリフ。 「まあまあ、そりゃ先生も大変。 悪いね〜、わざわざうちに来てくれて。ありがとう。ありがとう。」 今日はここに、 暖かい春と 菜の花の間から チラッと現れるいつものお医者が、 野道を駆け巡ります。 #山里の訪問診療

  • 院長の独り言2019.04.8

    これは、 本人の許可を貰って書くことにした 『親友について」 です。 是非、読んでください。 ーーーーーーーーーーーーー この写真は、 その親友と一人娘の晴れやかな入学式の写真です。 しかしながら、 この日のこの写真には、涙無くして語れない「親友」の9年の感動の月日が詰まっています。 彼は、同じ日田市内で、200年の歴史を持つ老舗の醤油会社4代目を次男として営む45才。 実は、彼の父も私の父の小学校/中学校の親友で、2代続く付き合いとなりました。 決して、ネガティブな発言や行動が無く、むしろ、 「なんであんなに面白いのか、明るいのか、ふざけてるのか」 と思っている人がほとんど。(その点で、私と合うのでしょうが) また、「それでいいのだ」と思うのも私と一緒。 しかしながら、彼は決定的に私より人として秀でている理由があります。 彼は、9 年前に長男を不慮の事故で亡くしました。 それは、真に彼の人生を大きく変えました。同様に弟を亡くした娘さんも同じです。 思いもしない人生の歪。 以来、彼は、一人で娘さんを育てることとなります。 二人の人生は二人三脚。 豆田と言う美しい町で、心汚れることなく、楽しく、面白く、 伸び伸びとした子育て。父への愛情。 しかし、現実的には、家事に会社。 男性には一番ハンディのある「衣食住そして学」 でも彼は、私には到底できないこの4点を10年余、やってのけました。 その裏には、 「どこに出しても恥ずかしくない娘に育てたい」と言う、それはそれは強いタフマインドがあったからだと思います。 幼少から学童を経ていく過程で、勉学に優れる娘を、将来、自分の進みたい道から脱線させず、彼女を導いてあげたい。 そんな思いを知ってか知らずか娘さんは、初めての受験で県外の進学校に行くと決め、中学に上がったのち、ほぼ毎日、下校後、日田から鈍行のJRに乗り、久留米市の某有名進学塾の通いました。帰宅は毎日夜11時。電車に乗り遅れれば、彼は久留米まで送り、その間、帰宅し食事の準備に洗濯、掃除。気付けば深夜で今度はお迎え。 それをほぼ2年以上、やってのけました。 今年1月。 娘さんは希望校全合格。 そして、第一志望の進学校の入学を決めました。 が、全寮制。 「海洋/人体/宇宙。。」 まだ解き明かされていない事柄に勤しむ職業につきたい/。。 と言っている彼女は、更に「上」を目指すことでしょうし、 そうなれば、 彼がもう日田で娘と暮らすことができることは、遠い将来でさえ無いのかもしれません。 この写真。 この二人の表情と、 なんとも言えない微妙な距離が、 桜が、 これまでの二人の人生とこれからの人生を物語っているように見え、 何度見ても目頭が熱くなるのです。 最後に、、、 彼が10年、 頭を坊主にしているのはファッションでもなく、 面倒くさいからでもなく、 それは、 亡くなった長男への永遠の黙祷と誓いがあるからです。 そんな「親友」を得た私ももっともっと精進せねばならないと考えます。 おめでとう、泰! 俺たちが手に入れたいのはhappy endではない。 鍛え抜かれたhappy mindだ! これからももっとよろしく!!!!!! 拝読ありがとうございました。 #院長の独り言

  • 院長の独り言2019.04.08

    私は、 "いい奴"が好き。 "いい奴"は時として、秘めた実力がありながら、チャンスが掴めず、それでも諦めない限りはいつかまた来るチャンスを待つしかない。 ましてや、 その数少ないチャンスに、たった一回のチャンスに実力を発揮できないなら、生き残ることはできない。 何度もくじけそうになった。 励ました。 旨いものを食べに連れてった、 洗脳した。笑 知り合って4年。 そうやってきた4年。 福岡ソフトバンクホークス 釜元豪。 昨日、初スタメン、初ヒット。 そして、今日、 初ホームラン。 今のホークス、 "次に期待しましょう" なんて言葉は無い。 結果のみ。 そんなチームで8年。 とうとうチャンスをモノにした。 今年。奴のユニフォームのお尻のポケットに、そんな私の願いが詰まった"お守り"を入れてくれてる。 嬉しい。 本当に嬉しい。 私は、 そんな日向に出れなかった "いい奴"を実力報われるまで、 応援する、とことん応援する。 追伸: "お尻のポケットにお守り"入れてくれてる "いい奴" がもう一人います。 甲斐拓也。笑笑 #院長の独り言

  • 院長の独り言2019.03.22

    春が来ます。 水害からもうすぐ3年。 先日、報道番組で、 "復興事業"は10年で終わり。。 と知り、3年経ってもあまり進まないのは、過疎地だからなのか、切り捨てなのか、政治力が無いのか、、と深い溜息をつきながら、せめて、自分で出来ることからと、、 春、 毎年見事に咲いていたハナミズキ。水害で土壌が痛み、3年待ちましたが力尽きて、朽ちてしまった診療所と自宅の"華"を植え替えました。 亡くなった父が、一番好きだった 春の花、「ハナミズキ」。 しかしながら、この花がデリケートで、咲く時間も短く、再び来るかも知れない豪雨に耐え得るのか、、 悩んだ末、 診療所の前の花壇には、 冬も落葉しないハナミズキに似た白い花が咲く「山法師」を植え、 自宅前には、やはり、父が愛したハナミズキを植えることにしました。 橋を渡ってやって来る患者さんを白い花が、駐車場に車を止めて見上げる患者に桃色のハナミズキが、春がやってきたことを伝え、沿う躑躅の緑が復活することを早春の風に願ってみた夕暮れです。 #院長の独り言

  • 山里の訪問診療2019早春①

    人は居ませんが、 鴨はいます。 ぼくも行政の鴨にならないよう、 気をつけます。 #山里の訪問診療

  • 2019.02.01

    木曜日、雨。 実家のお手伝いさんは毎週木曜休み。 診療も午後は、訪問診療のみ。 で、 木曜日の昼飯を抜くことが多いことを知っている患者さんから、 恵方巻きを頂く。 ありがたい。 #院長の独り言

  • 山里の訪問診療2019冬

    ある方から、youtubeで見つけました。 とお知らせがありました。 これは8年前、某テレビ局が、当時、医療界の話題が集中していた 所謂「訪問診療」について、特集を組むので、密着取材させて欲しいと依頼があり、ドキュメント番組として放映されたものです。 当時、「訪問診療」は新しい医師の診療の形、私共過疎地医療はもちろん、所謂"生き残り"の方法として高齢者を狙って市街地の先生方でさえ挙って始められました。 時が流れ、今は介護保険事業の充実や高齢者の医療の見直しなどの影響か、あまり取り上げられなくなりました。 しかしながら、私の診療所は、古きは曾祖父の時代(明治時代後半)から変わりなく、訪問診療を続けており、今の日本では、ある意味、特殊なのかもしれません。 ただ、いずれの時代も変わらないのは常に心共にあり、見下ろし診療ではなく、常にパラレルにいて、プロとして見つけ、治し、助け、人として、死を悲しみ、出産を喜ぶ。 同じ喜怒哀楽をいつも一緒に。 心通じ合う付き合い方が四代越えて診療を続けられている真骨頂だと思っています。 どうか、時間がありましたら、 ご視聴頂ければと思います。 #山里の訪問診療

  • 山里の訪問診療2019初積雪。

    山里の訪問診療2019初積雪。 土曜日、皆さん如何お過ごしですか? 私。。。山頂向かってます。 独居のお爺ちゃん、発熱。。。 #山里の訪問診療

  • 山里の訪問診療2019新春②

    九州北部豪雨。 被災から一年半が経過しました。 東峰村最高峰の竹地区の独居のおばあちゃんちを今年、初訪問。 ふと、気付くと、郵便受けにこのシール。 日付けは、7月8日とある。 ん? 豪雨は7月5日だったはず。 つまり、自衛隊がここに到達したのは、3日後だったのか。。 降り始めで即避難したから、助かったんだ。 もしも、ばあちゃんがこの3日というインターバル、ここにいたら、。。と思うと。。 ばあちゃんは、避難所から、福岡の長男宅に疎開したが、すぐに帰ってきた。 こんなに荒廃し、不便さが重積するこの地に、それでも、 "帰ってきた" そのことをばあちゃんに聞いてみたら、こう答えた。 "帰ってきたかったんではなく、 もともと行きたくなかった。" 私も同じか。 もう、他の場所で医者をする気は毛頭無い。 さあ、次は、 従業員駐車場のシャッター修理だ。 頑張ろう。 #山里の訪問診療

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